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2006年10月 1日

五日目

前日、おなかを壊した私でしたが、夜中になって症状が悪化して熱が出てきました。旅程はめちゃくちゃ、精神的な落ち込みもあるのでしょうか。体まで悪くなってはいかん、すべては明日までに何とかするのだ!と、必死の養生を試みます。試みるったって、そう思いこむだけなんですが。夜中に何度か目が覚めるたびに明日の対策に思いを巡らし、熱を下げようと必死に汗をかく。その間も雨風はやみません。

今日の1便は8時30分。サイゴンからの折り返しですから、7時過ぎには飛ぶかどうかの状況が分かるはず、逆算して5時起床、7時には日本の航空会社のオフィスも開くから、もう一度帰国便の振り替えの交渉をして、とにかく今日中にサイゴンへ帰りたい。

朝起きると、熱は下がっていました。おなかはまだ怪しい感じ。雨はあがっていました。おなかは悪くても何か食べなくてはいかん、とおかゆをすすり(今考えてみるとうまかったんだこれが、そんな余裕はありませんでしたが)、ホテルをチェックアウト。すると昨日預けた飛行機のチケットが見つかりません。てんやわんや。事務所を家捜しすること15分。マネージャーのノートパソコンの下に挟んであるのを発見。すぐに車で出発!

チケットを探している間に東京のオフィスと電話交渉。欠航証明をもらえば、なんとか翌日の香港便経由で東京に帰れることになりました。よし!なんとか今日中にサイゴンに着こう!なんとか先が見えてきました。

あれ、飲み物の代金は払ったけど、宿代払ってない・・・・。ま、いいか。

空港へ着くと、なんとか飛行機は飛んでいる模様。ただし、雨は断続的に強く降ったりしているので油断はできません。風も強いのです。それよりもなによりも、昨日欠航しているわけですから振り替えの客で70席の客席の取り合いです。1便は断られました。

「立ってでも、バケッジとしてでもいい・・・」
ベトナム人に、このシャレはあまり通じなかったっす・・・。

さあ、次は欠航証明をもらわなくちゃ。
まともに通じない英語でなんとか伝えなくてはいけません。粘り強く単語の羅列英語を駆使した結果、なんとか気持ちは伝わったようです。周りの人と相談しながら、手描きで書いてくれた欠航証明書がこれ。


帰国への条件1つクリアしました

よっぽど私のめちゃくちゃ英語が気になったのでしょうか。
待合室でしょぼくれる私を指さして、VNの職員さんたちが噂をしているようです。しょうがない、気にいてくれていれば帰れる確率も上がるというものだ。いっそのこと落語でもやろうか、と思いながらしばらく待ち続けました。

あ、その間にホテルのマネージャーがニコニコしてやってきて、宿代はしっかり取られました(笑)。

突然、手招きされ、「おいホントに落語やる?」なんて思うのもつかの間、手渡されたのは手書きの搭乗券。

「You are Lucky!!」、第1便はまだ離陸していなかったのです。
すぐにセキュリティーゲートに向かい、三人がかりでポケットの携帯電話やらに手を突っ込まれつつ、雨の降る中、専用のリムジン(ただのライトバン)にてシップサイドへ。
関わってくれた係員のすべての人が「You are Lucky!!」を連発。8人くらいの人に幸運を祝われました。


こんな感じで飛行機は待ってました。

行きと同じATR 72ですが、プロペラが6枚なのでATR 72-500ですね。いや、そんなことを思っている場合ではない!こっちの方が上昇性能が高いんですけど、そんなことを思っている余裕はないのだ!乗り込むと、後ろの方に空き席があり、そこに滑り込みました。滑り込んだとたんにドアクローズ。同時にタキシーアウト。まるで自家用ジェットのような段取りで、フーコックに別れを告げました。昨日車で走った滑走路を、今日は飛行機で走っている喜び、これは言葉では言い表せないくらいのものでございます。

飛行機はあっという間に、ホーチミンへ。
昨日まではあんなに遠くに思えたホーチミンへ。

結局旅程は、香港での一夜をキャンセルし、明日の朝の便で香港へ向かい、数時間の入国、散歩のあと、成田へ向かい、旅行の帳尻だけはぴったりそろうことになりました。

さ、こうなれば後は楽しむのみよ。
アクシデントのおかげで、テンションだけはあがっています。
早速街へ。今回はチョロンにある「ビンタイ市場」をのぞいてみました。


このひとはこれで楽なんだろうか。すごい姿勢ですが。
(尾藤イサオ+堀内孝雄÷2)のおじさん。

タクシーで「ビンタイ市場」と伝えたのに「ベンタイン市場」へ連れて行かれるアクシデント。ベンタイン市場の前で「ビンタイ」と「ベンタイン」の発音の違いを運ちゃんにしっかりと教わりながら進路変更。

近づいてくるにつれ、中国語の看板が増えてきます。チョロンは華人の多い街なのだそうです。


これがビンタイ市場です。


チョロンの肉屋

市場としては問屋市場なので、わたくしに買うものはありませんでしたけど、観光客相手の市場にはない活気を感じ取れました。市場の周りにもお店がひしめき合い、この肉やのように、お世辞にも清潔とは言えない感じ、立ちこめる匂い、ゴミためのような道。体調が100%ではない私にはちょっと刺激が強すぎました。ベトナムはこっちが元気じゃなくちゃ、あっというまに元気を吸い取られるような気がします。

ホーチミンでの新規開拓は諦め、市街中心部のカフェでバインフランという濃厚プリンや、ココナッツジュースを飲んで落ち着くことにしました。ココナツはこちらのほうが味が濃いですね。フーコックの方が大きくて味がさっぱりしている感じ。こういうものも違いがでるものなのか。


新しい信号機

去年来たときよりも街はどんどん進化しています。
いわゆる「スクラップアンドビルド」「シムシティー」状態。記憶に残っているだけでもずいぶん景色が変わったところがあります。そして目についたのは信号機。去年、日本のお下がりを使っていた場所にこういう信号機が設置されていました。ベトナムの最新式の信号機は赤信号の待ち時間秒数はもちろん、青信号があと何秒つづくのかという表示もでるのです。


プロパガンダ看板、意味はわからんけどいいですね。「みんなでアトムの子になろう!」と勝手に解釈。


ホテルからの夕日を見て、ホーチミンに帰ってきた喜びがまた盛り上がりました。


ホテルのバイキング、これを好きに料理してくれます。

おなかはいまだ復調とは言えませんが、喰わなくちゃベトナムじゃないので多少自分をごまかしながらベトナムでの最後の夕食をとって、明日朝6時のフライトに備えて、今日も午後9時という、東京ではあり得ない就寝時刻となりました。

心配のメールやらコメントやらたくさんいただき、どれだけ心強かったか分かりません。改めて御礼申し上げます。あと、いろんな手続きをしてくれた人たちにも、ほんとうにありがとう!

投稿者 柳家 三之助 : 2006年10月 1日 20:00

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