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2005年1月10日

タイガー&ドラゴン

 久しぶりに噺家を材料にしたドラマが作られました。それも宮藤官九郎のホンだっつうんだから見ないとなあと思って見ました。
 ありま、まんま「木更津キャッツアイ」組じゃない。
 見終わって「あ、おもしろい」って思えました。噺家という仕事をちゃんと描いていると思いますよね。世間でいう「落語家」とわれわれのいう「噺家」というもののちょっとした、しかも深いギャップのようなものを理解した上ではなしを書き進めているようなね。これは意外と嬉しいものです。「三枚起請」という噺のおもしろさを分解・再構築したのも正しいやり方で行われているし、うん、満足でした。
 そりゃあね、現実とは違うところもありますよ、でもこれはドラマだという範疇を超えてないから中にいる人間にも気にならないし。
 西田敏行さん演じる噺家もらしくて、よかったなあ。高座のたたずまいなんかは髪の毛を手で隠すと志ん生師匠みたい。少なくとも風間杜夫さんよりは10倍うまいと思います。
 あ、高座といえばこういうときにはまず正しく発音されない「高座」。
うざじゃなくてうざだからね、頼むよん。講座とか口座とは違うんだからね。

 どきりとする台詞もありました。
 「噺を知っているお客にどうおもしろく聞かせるか、だろ」(正確じゃないよ)
 これは、わたしが受けた教えの中にもあります。
 「お客は全部噺を知っているが、登場人物はその先を知らない」

 いやはや、なんか嬉しかった。
 宮藤さんによって食わされている人々たちは、この人のこういう良さをわかっているのだろうか、わかっていないのだろうか。それともただ食い物にしているだけなのだろうか。

投稿者 柳家 三之助 : 2005年1月10日 15:00

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